2008-07-01から1ヶ月間の記事一覧

(10) 番外

アマチュア無線機として使うためには、TSSの保証認定を通さなければなりません。しかしながら自作機にマイナーな素子を使うと「Pcの割に空中線電力が小さいじゃないか!」などと”物言い”がつくことがあります。 そこで引いてしまっては、せっかく作った無線…

(9) まとめ

以上、Dが非・高周波電力増幅用途で使えそうな素子をお気楽に探し、軽く味見する方法を長々と書き連ねてしまいました。 あとは運次第です。 例えば、オーディオ工作をされているサイトで紹介されている安価な現行品の素子には、fTが高くPcが大きいものもあり…

(8) 評価項目

素子のテストで最低限確認する必要があるのは、まずは下に示す情報です ドライブ電力がどれくらい必要か 周波数や出力の安定度はどうか(周波数のチャーピー、出力の熱ダレ) 放熱の要否 パラスティック発振を起こしていないか

(7) テスト・サーキット

前項のクライテリアにしたがってパーツショップで素子を見ると、店頭価格100円以下で該当するものが結構あることに気づかれるはずです。 安いので気楽に買ってみて、味見してみましょう。 できれば容易に挿し替え可能な、素子のテストを行う増幅回路を作って…

(6)選び出す条件(続)

まずはfTを見ます。 HFのミドルバンド以下で使うのであれば100MHzもあれば十分でしょうが、できれば180MHz以上あるとハイバンド以上でも余裕が出てきます。2SC〜の型番ばかりに目が行きますが、別にfTが高ければ2SDでもかまいません。 次に用途です。 結論か…

(5) 選び出す条件

すっかり前置きが長くなってしまいました。 さて、パーツショップにおいて、HFで数ワット〜10ワットクラスの出力(とりあえず非直線増幅で)を吐けるNPNトランジスタを物色する場合、私Dならまずは以下の4点に注目します。 fT(トランジション周波数)値は十分に…

(4) どんな素子をターゲットにするか?

出力0.5Wクラスであれば、小電力の汎用高周波増幅素子をパラにすると言う手もあります。 たとえば、2SC2053のようなHF〜VHFで数百mWを出すような素子であれば、2SC1906のようなそこそこfTの高い高周波増幅素子をパラにして代用することもできるでしょう。 別…

(3) 用途を限定すれば使える、と考えよう

高周波の工作をしていると、気分的にはついつい定番の高周波増幅素子を使いたくなるものです。 しかしながら、実際は必ずしもそうである必要はなく、低周波増幅用であってもfTがある程度高ければ発振や中間周波増幅ぐらいには普通に使えますし、HFや50MHz程…

(2) 現状を把握する

1990年代以降次々に廃番になっていった、アマチュアには定番のHF〜VHF用高周波電力増幅素子。その多くが2SC1900番台・2000番台の品番を持ちます。 1980年代は、当時の雑誌・書籍に載っている製作記事を見てパーツショップに行ってみると、地方でさえもこれら…

(1) はじめに

昨今高周波電力増幅素子は、呆れるほど価格が高騰しているものが多くなってきています。 昔はCB用などに大量生産され100円〜200円前後で売られていたような素子が、今や500円、1000円などととんでもない値段で取引されるようになっているようです。 それでも…

お詫び

暫く放置してしまい、すみませんでした。 お詫びがてら、これからしばし初夏の集中連載「高周波電力増幅用に使える現行品トランジスタを探す」にお付き合い下さいませ。